「お庭を綺麗に保つのは難しい」とよく聞きます。枯らしてしまう、伸びすぎてしまう…。整えようにもどう手を付けてよいか分からなくなった時は、少しプロの手を借りましょう。ぐっとお手入れがしやすくなり、ぱっと暮らしが明るくなります。これまでの家族の思い出や、街の景観を大切にしながら、自分達らしい今の暮らしに寄り添ったお庭リフォームの事例をご紹介します。
今回ご紹介するのは、相羽建設で建築した家(ʼ98年竣工)を6年前に購入され、1年前にお庭リフォームをされたI様邸です。家は購入時にリフォームしましたが、庭は手付かずのまま。というのは、向かいの神社に立派な銀杏や桜の木があり、季節ごとの借景を楽しめていたからでした。しかし2年前、神社の木がすべて伐採され風景が一変。改めて自宅の庭を考えたいと、家守り点検時に相談されたのがお庭リフォームのきっかけでした。
I様の要望はお手入れがしやすいこと、ハナミズキの木をいれたい、という2点。「前の家に大きなハナミズキがあって家族の思い出の木なんです。持って来ることはできなかったけれど、この家にもハナミズキがあったらと思って」と奥様。ご要望の通り、家のどこからでも見える庭の角に植えられ、薄ピンクの花をつけ家族を見守っています。
「細長い形状から『散歩のような庭』というのがコンセプトの一つになりました。石のデザインが重要になると思い、造園は小林賢二さんにお願いしました」と担当の中村薫さん。石を巧みに使った造園デザインや、春夏秋冬を過ごして感じる、お庭の楽しみやポイントなどをI様ご夫婦に伺いました。
細長い形状の庭には、緩やかに蛇行するかたちで石が配置されています。高木は壁際に並べがちですが、石の道を中心に据え、両脇に高木、低木、下草をリズムよく配置することで、緑に囲まれた“歩いて楽しみたくなる庭”に。
幅の狭いところも足元をみながらゆっくりと散歩をすると、季節の移り変わりや植物の変化にもよく気が付くようになりますね。
「四季を通して花や紅葉を楽しめる庭です。以前は緑は遠くから眺めるものでしたが、今は草むしりをしながら変化を楽しむという感覚ですね」とご主人。「神社の木が伐採される前だったらこういう庭にはならなかったと思うので、時期的にはちょうどよかったかな」と、今回のお庭リフォームが新しい四季折々の楽しみをもたらしてくれたと笑顔で語ってくださいました。
造園:小林賢二(KOBAYASHI KENJI A TELIER)
施工:相羽建設
取材・編集:中村薫・吉川碧・猪股恵利子(相羽建設)
ハナミズキが見頃の4月下旬、新緑が一番美しい時期に伺いました。
デッキ横にはたわわに実った金柑も。「撮影ということで、実を少し残しておきました」とI様。緑にピンク、橙色が映える、鮮やかなお庭を撮影できました!お心遣いありがとうございました。(広報 猪股)
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