どうやってつくるの?長いキッチン!

2023.11.24

技ありのシームレス加工

現在工事中のY邸は大きなキッチンが自慢です。
なんと長さが3.5mもあります。
平均的なキッチンの長さが2.5m程度、というのと比較しても、とっても長いですよね。
釣り好きのご主人が魚を捌いている隣で火を使ってもお刺身がぬるくならないカウンター、というテーマのほか、お孫さんを含めて一緒にキッチンに立ちたい、という楽しそうなご要望により実現しました。

キッチンは長くなると、使い勝手の検討のほか、工事の際の搬入の難しさも出てきます。
窓やドアから、場合によっては階段室を通ってどうにか台所にまで持ってゆけないと、そもそも設置ができません。

Y邸ではキッチンの天板にアクリル系の人工大理石を採用し
分割して搬入した天板をシーム接着という方法でくっつけました。

キッチンが入ったところ
キッチンが入ったところ

はみ出してくっつけた接着剤を、熟練の職人さんが丁寧に丁寧に削っていきます。
工事当日は暑くもなく寒くもなく、雨も降らず、接着には最適のお天気だったそうです。

削りはじめたところ
削りはじめたところ
まだまだ
まだまだ

じゃーん!

どこが継ぎ目かわかりますか?

仕上がったところ
仕上がったところ

出来上がってしまうとさりげなくなりますが
現場では、いろいろな職人さんたちの繊細な技が日々重なって、完成に至ります。

みなさま、いつもありがとうございます。

左が山本大工、右が麻生監督
左が山本大工、右が麻生監督

そして今回の現場、監督は麻生さん、大工は山本さんです。
リフォームの現場では、今ある状態を見極めて、手直ししながらも新しいものへと作っていく、という難しい判断が多くあります。構造部、下地、仕上げと多用する木の部分を預かる大工さんと、全体を見通す現場監督が特に大仕事です。麻生監督と山本大工は、よくトムとジェリーのように仲良くけんかをしながら現場をすすめていってくださっています。(怒られちゃうかな?笑)
どちらも、こうした方が良いものになる!という熱意があるからこその意見のぶつかりで、ありがたく、頼もしいふたりです。

工事は年内いっぱいの予定で、完成が楽しみです。

あいばこ なかむら
プロフィール 中村 薫