木部のメンテナンスは手と目が要

2021.11.29

必要なところに必要なメンテナンスを

ベランダや塀など、外部にも木部を使うことの多い相羽建設の家。
自然の素材なので経年で腐ったり、シロアリに食べられてしまうこともあります。
怖がって全てを工業製品に頼るのは味気ないし、かといって腐ったまま見逃すわけにもゆきません。
木の魅力を活かすことができるのは、木のことをわかっている人がいるから。
例えば作り手の大工さんが木部をなおしてくれるから、必要なところに必要なメンテナンスができるのです。

こちらのお宅は2年前にベランダのメンテナンスをしました。
どこをなおしたかというと

わかりますか?
ベランダの梁を継いでいるのです。
美しいですね。
こちらのベランダは建物とベランダが一体となった作りとなっていて全体を取り合えるのは大工事。
先端の腐った部分を取り除き再生させました。
大工さんの技が光っています。

同じように板塀も腐りやすい一番上の横使いの材、笠木のみを交換したのが下の写真。
全体の雰囲気を壊すことなくメンテナンスが行えるのが好いですね。

でもそのタイミングを見計らうのって難しい。
そこで代わりに目となるのが、相羽建設の「家守りの会」。毎年の点検の中で、設備やお困りごとのヒヤリングのほか、外回りのチェックも行っています。点検前には「心配です」とお声かけ頂いても点検をしたら「もう少し様子をみましょう」とお伝えすることもありますし、点検で発見した事で「ここはすぐメンテナンスしましょう!」とご相談することもあります。

こちらの枠はちょっとシロアリに食べられているけれど様子見です。本体とは別の作りになっているし、ここにシロアリもいない様子。
こちらの枠はちょっとシロアリに食べられているけれど様子見です。本体とは別の作りになっているし、ここにシロアリもいない様子。

たくさんのお家を見ている中で培ったこともあります。
シロアリは意志を持たずに目の前の木を食べるので、“たまたま”を防ぐことが大切です。
そういった意味で下の左の写真よりも右の写真の方が食害に遭いづらいのだそう。
こういう小さな事例を積み重ね、家づくりに還元しています。

定期的に見せていただくことで、その機を逃さず必要な時に必要なメンテナンスができる、それが結果的には無駄な出費を防ぐことに繋がり、永く家を快適に過ごすことができると考えます。家の魅力を活かして経年変化を美化として楽しむお手伝いができたら幸いです。

あいばこ なかむら